最近、外国人労働者を雇用するお店や企業が増えていますが、雇用後に他の外国人従業員や日本人従業員と人間関係でトラブルを起こしてしまう、という話をよく聞きます。この解決方法を「ベトナム人を採用する」と考える理由をご説明します。

外国人の人間関係問題を偏向して見ていないか

最近、外国人労働者を雇用するお店や企業が増えていますが、雇用後に他の外国人従業員や日本人従業員と人間関係でトラブルを起こしてしまう、といった話をよく聞きます。

ある事業者の方から聞いた話をご紹介しましょう。

業務中に態度の悪かった外国人の従業員に対して、日本人の従業員が注意したところ口論になった。注意された外国人はその後、反省し態度を改めたかのように思えたが、しばらくして、その外国人を含む外国人従業員全員が一斉に退職。残った日本人の従業員も業務過多となり辞めてしまった。

某飲食店・経営者

この話をされている事業者は、業務への支障や離職など問題が大きく顕在化した段階ではじめて事の一部始終を把握していることが多く、事業者が把握していない潜在的なトラブルというものは想像以上に多発・頻発しているのではないかと推測しています。

そして、事業者が把握する一部始終は「日本人視点(この場合は日本人の従業員)」であるため、大抵の場合、一方的に外国人に責がある問題として伝わる傾向があります。例えば、外国人視点で下記の話であれば、だいぶ話が変わってくるはずです。

業務中に日本人の従業員から「態度が悪い」と注意されたが、心当たりがなかった。何が悪かったのか説明を求めたが、教えてくれなかったので他の外国人従業員に相談すると、その日本人従業員は外国人に対して差別的だという。他に条件の良い仕事は多くあるそうで、一緒に転職を勧められたので、ついていくことにした。

外国人視点の仮説

起こるべくして起こる外国人の人間関係問題

社会・文化・教育といった共通の価値観やバックグラウンドを持つ日本人同士の場合は、人間関係の問題は「個人の問題」と放置しても、案外大きな問題には発展しないことが多いでしょう。よくよく話し合うこともできるので、

しかし、外国人の場合はこの価値観やバックグラウンドが出身国により大きく決定的に異なることが多いため、時間とともにお互いの理解を深める自浄作用が期待しにくく、逆に溝は広く深くなってしまう可能性があります。

トラブルの当事者や関係者にとどまらず、従業員全体に士気低下や不満増加につながることにも注意が必要です。外国人の人間関係に起因する問題は、ごく普遍的でリスク高い「火種」といえるでしょう。

原因は外国人か?事業者か?

この問題の原因は、従業員の価値観やバックグラウンドの決定的な差異にあります。中には、外国人個人の人間性、事業者の待遇・労働環境に非があると疑われる場合もありますが、それは間違いです。

実際に、何の問題もなく長期間働いていた外国人従業員が突然トラブルを起こしてしまったり、言語やマニュアルなど外国人労働者の受け入れや労働環境の整備に気を使っていた事業者にも起きている問題であり、すべて個人や会社の責任とする考え方は短絡的とわかるでしょう。

ダイバーシティ(多様性)というビジネス用語が、近年よく使われるようになりました。これは米国発祥の、個人や集団の間に存在する多様な差異(性別、年齢、人種、国籍、宗教、障害など)を差別することなく受容し、競争力に繋げるようとする経営の考え方です。

自らの意思で故国から遠い日本に来て働く外国人や、自らの意思で外国人を雇用する日本の事業者は、このダイバーシティの基本的な考え方を理解し実践しているといえますが、それでもこの問題は回避できないあたりに問題の根深さが見えます。

外国人は選ぶことが重要

外国人労働者を雇用する事業者として、この問題を回避する本質的な解決法のひとつは、「外国人の出身国・国籍を選ぶ」ことにより、価値観やバックグラウンドを共通化することです。

ただし、同じ国でも地域・民族・宗教などに多様性があり、歴史的な対立関係にあることも多いため、このような性格がない国を選ぶことが重要となります。外国人人材紹介サービス『GRASP』では、「ベトナム人」に特化した人材紹介を行っていますが、実はこのような理由に基づいています。

選ぶならベトナム人

なぜベトナム人が良いのか、その理由は大きく分けて以下になります。

  1. 日本で働くベトナム人が多い
  2. ベトナム人は親日である
  3. ベトナム人と日本人の性格は似ている

日本で働くベトナム人が多い

厚生労働省が発表している『外国人雇用状況の届出状況』の調査によると、2019年10月末時点の日本で働くベトナム人は40万1,326人で、中国に次ぐ第二位となっています。

○国籍別では、中国が最も多く418,327人(外国人労働者数全体の25.2%)。次いでベトナム401,326人(同24.2%)、フィリピン179,685人(同10.8%)の順。対前年伸び率は、ベトナム(26.7%)、インドネシア(23.4%)、ネパール(12.5%)が高い。

出典:厚生労働省『外国人雇用状況の届出状況』2019年10月

2010年から2019年までのベトナム人と中国人の推移を見ると、近年ベトナム人が爆発的に増えていることが分かります。2010年には1万9,942人でしたので、10年で20倍(38万1,384人)となり、統計開始以来トップだった中国人を今後上回ることは確実視されています。

国籍別外国人労働者数(ベトナムvs中国)

日本で働くベトナム人が多いということは、最も採用がしやすい国籍ということなので、ベトナム人をおすすめする理由として挙げられます。

ベトナム人は親日である

日本はベトナムに対する最大のODA(政府開発援助)供給国であり、ベトナムの社会・経済インフラの整備に役立てる重要な財源となっています。経済、政治、教育、文化など多方面で友好関係があり、多くのベトナム人は日本に親しみを感じています。

たとえば中国や韓国の場合、主に政治的な要因で反日のスタンスを取ることが多く、国民が日本に親しみを感じにくいという側面があります。

日本や日本人に親しみを持っているベトナム人は、それを持ち合わせていない国の外国人よりも意欲や士気が高く、一緒に働く上で遠慮なく付き合える関係を築きやすいと考えます。

ベトナム人と日本人の性格は似ている

日本人とベトナム人の性格は非常に似ています。考えられる要因はいくつかありますが、どちらの国も国家宗教がなく、多くの人々が無宗教ながらも仏教・儒教の考え方が社会に浸透している、ということにあるのではないかと考えます。

たとえば、祖先への感謝、年長者を敬う、という考え方も日本人とベトナム人が共通して持っている概念です。控えめ、日和見主義、といった共通する性格も仏教・儒教の美徳に準ずるものではないかと思われます。

根本の性格や考え方が同じであれば、一緒に働く上で言葉の壁があっても、分かりあえる関係を築きやすいと考えます。

まとめ

日本は外国人労働者の雇用に関しては後発国です。ベトナム人を雇用すればいい、という解決法は多少乱暴ではありますが、前述のダイバーシティの考え方を日本人の誰もが持てるようになるまでは、さまざまな混乱を防ぐために有効な考え方のひとつであると考えます。